作業班 中居 紘一(昭38 経)記
今年最後の月例作業は、晴天の下で行われました。しかし時折、肌を刺すような冷たい風が吹き、じっとしていると身震いするほどの寒さでした。この日は今季一番の寒さだったようです。それでも、学生12名を含め53人の参加者全員防寒対策をしながら作業に入りました。福嶋顧問は所用により不参加でしたが、作業場所や内容については事前に相談していました。今回の作業場所と内容は下記の通りです。
A)ススキ野ゾーンの再整備
B)西本館脇掲示板ゾーン〜西プラザ一帯の雑草刈取、散乱する落葉等の清掃・除去
(当初の予定では主庭園の手入れでしたが、比較的状況が良かったので変更)
C)西キャンパスひょうたん池周辺から磯野研究館脇一帯に散乱した落葉等の清掃・除去
D) 東キャンパス東1号館周辺〜東プラザ前一帯の雑草駆除と清掃整備
A)のススキ野ゾーンでの作業ですが、ススキと萩については、新芽を生かすためススキは地上20センチ〜25センチ、また萩は約1メートルの高さで切断しました。しかし今回のメイン作業は落ち葉の除去です。竹箒や熊手で集めた落ち葉を大きなビニール袋に詰め込む手作業に大部分の時間をとられました。少なく見積もってもビニール袋で7〜80袋は出たと思われます。いつもならフル稼働する刈払機も活躍することはありませんでした。集められた落ち葉は結局棄てられる事になるようですが、有機栽培を目指す人にとってはまさに垂涎の的です。植樹会のテーマでもあるゼロ・エミッションを唱える立場からも、落ち葉は棄てるのではなく校内で有機土壌改良剤として有効活用できないか、植樹会として再活用すべく検討したいものです。
東キャンパスでの作業についてですが、清掃中にテニスコートの周辺から何と100個以上のロストボールが拾得されました。今後コートの周辺が常に清掃・整備されればこのような勿体無いことは起こらないと思われます。
今回は校内の5S運動(整理、整頓、清掃、清潔、セーフ=安全)に則った作業になりました。来春には青々とした草木が見られるかと思えば多少の労働も苦にはならないものです。このキャンパスの素晴らしさは、いつもこの雰囲気を享受している学生よりも、時折作業で訪れる我々OBの方がその有難味が分かるのかもしれません。
ところで、今年キャンパス外研修で福嶋顧問主導で、群馬県沼田にブナの植林のボランティァ活動に参加しました。近くの森を案内してくれた宿のご主人から森林浴の効用の話を聞き、森林浴に興味を持つようになりました。午前中、朝方の森林浴は特に効果があるそうです。朝方、眠っていた樹木が太陽の下で活力素を放ち始めるそうです。これはものの本によれば芳香性炭化水素のテルペン化合物。 若干専門的になりますが、高校時代の化学で習った知識によればC2がエチレン、C3がプロピレン、C4がブタジエン、C5がイソプレン、イソプレンが集まったものがテルペンです。この物質が主体となって色々な香料、ビタミン原料更には医薬原料中間体になる事からも、森林力の効用は実証されるものと考えます。或る有名な香料メーカーの調香師が「初夏の森で樹、樹木に薄く朝陽が射している状況の香料を考えよ」というテーマを与えられた話を聞いたたことがあります。宿のご主人の午前中森の中で森林浴をすれば癌にもならないという話もあながち嘘でもないかなと思えます。
反省会では2代前の施設課長だった山本聖一郎氏(現在、文科省勤務)が特別参加され、熊本の米焼酎を差し入れてくれました。新生植樹会の立ち上げの話などもあって大いに盛り上がりました。この植樹会をいかに継続発展させるか、議論をしました。今回、食べ物、飲み物、十分に用意されました。学生参加者もおおいに満足したことでしょう。
以上
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作業後 |
回収した落葉の一部 |
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