五島康晴 記
記録的な大雪により一橋植樹会の歴史始まって以来の「事前の作業中止」という事態になった二月の作業日以来、やっと春の兆しを感じられる陽気のもと二ヶ月ぶりの作業が行われました。昨秋から保険センターの改築工事に伴い使えなくなっていた職員集会所が更衣室・集合場所として久しぶりに使えることになり、何となく安定感が感じられる作業開始でした。春休みにもかかわらず学生さんも大勢参加してくれました。
作業は大きく分けて三か所で行いました。一か所は、これから卒業式・入学式という
ビッグイベントの舞台となる兼松講堂の前の中央庭園の清掃整備です。二か所目は、昨年も作業対象に入れたものの荒れようがひどく十分対応できなかったイノベーション研究センター周辺の整備でした。三か所目の作業は職員集会所の周辺の古くなった竹垣の作り替えというかなり専門的な作業です。
中央庭園の整備は芝生内の雑草除去、落ち葉やごみの清掃、玉造の植え込みの整備が中心の作業となりました。植え込み整備では、大きく立派に刈り込まれた植え込みの中に生えてきた笹や雑木の除去は、植え込みが大きく立派なだけに大変な作業となり、苦労しながらの作業となりました。植え込みの徒長枝の剪定も行い、卒業生を送り新入生を迎えるのにふさわしくすっきりした中央庭園になりました。
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<イノベーション研究センター周辺作業> |
<きれいになった中央庭園> |
イノベーション研究センター周辺の作業はこれまでの植樹会の作業でも余り手をかけてこれなかったところで、建物周辺のつつじ等の植え込みの中に繁茂している雑木が植え込みの美観を大きく損ねていました。その植え込み内に繁茂した雑木の除去を徹底的に行った結果見違えるようにすっきりしました。植え込み自体も長年放置され十分な刈り込み剪定がなされず見苦しくなっており、刈り込み剪定が今後の課題として残ります。
職員集会所周辺の竹垣更新作業は、普段の植樹会の作業とは大きく趣を異にした非常に専門的な作業なので施設課に専門家を手配してもらい、その指導を受けながらの作業となりました。以前に植樹会で作った竹垣の更新ではありましたが、当時の経験者もほとんどいなく、大いに苦戦する作業となりました。古い竹垣の除去などは人海戦術で作業も順調に進みましたが、新しい竹垣の作成になると普段の作業では使わない錐などの道具不足もあり、思うように作業は進みません。他の作業を終えた人たちが集会所に帰りつく頃も作業はたけなわといった状態でした。交流会場では福島先生が捌いてくれた寒ブリの刺身が待っているという状況もあり、強引に作業に区切りを付けざるを得ませんでした。普段と違うこのような作業では、事前の段取りと準備をもっと緻密に行う必要を痛感させられました。
交流会は久しぶりに職員集会所のせまい部屋で身を寄せ合って行いました。東プラザの食堂を広々と使用しての交流会も悪くはありませんが、作業後の交流会はやはり職員集会所の部屋の方が何となくそれらしく感じられました。例年は1月に実施していた福嶋先生のご厚意による「寒ブリパーティー」は厨房が使えず実現していませんでしたが、職員集会所使用に伴い2カ月遅れで実現しました。福島先生と奥様方の奮闘によりおいしい刺身とブリ大根を皆で満喫しました。国立キャンパス内で収穫したミカンで籏野前植樹会会長自ら作ったオレンジピールとジャムが振る舞われました。前会長が自ら作ったというのが俄かに信じられないという声も聞かれましたが、そのおいしさに食べた人は皆感激しきりでした。
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