昭和38年入学学年会の皆さま、明けましておめでとうございます。穏やかなお正月をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。学年会世話人を代表して一言ご挨拶申し上げます。
暮れの植樹会の作業後、昨年の日本ラグビー陣の活躍に関連して、次のような話題を肴に一献傾けました。
横山白虹という俳人に「ラガーらのそのかち歌のみじかけれ」という句がある。紳士のスポーツと言われるラグビーは、日本武士道の「惻隠の情」を踏まえており、それこそがスポーツマンシップの原点ではないか。そこが今回の人気沸騰に繋がったのであろう、というものです。
このことから、かつて仏道修行に打ち込んだ若き日に聞いたひとつの寓話を思い出しました。
地獄では箸が1メートルほどもあるため、食に難儀し皆やせ細っている。他方極楽でも同じ箸を使うのであるが皆円満に太っている。理由は、その箸でお互いに相手の口に食べ物を運んでやるからだ、というのです。今で言う「ウィンウイン」の関係ですね。
途中から入った学年会に、私がそもそも感じたのはこの風土だったと思い当たります。そこには「邂逅」と呼ぶに相応しい出会いがあったのです。
会発足以来培われてきたこの精神文化こそ、我々の誇っていい資産であるとつくづく思います。この会への参加を通じてお互いを助け合い、各々が人生の中で蓄積してきた知的財産を披露し合い、それによって知的好奇心を喚起させ豊かな晩節を獲得して行く。これこそ生き生きとした理想的な学年会の有り様であり、立派な社会貢献でもあると思います。
来年には卒業50周年を、再来年には実に入学55周年を迎えます。日頃の活動を活発化させることにより、結果としてこれらのイベントを成功に導くことも可能となって参ります。皆さまとの意思疎通を図りながらわれわれ世話人も頑張って参ります。健康に留意しつつ、皆さまの絶大なるご協力をお願い致します。時節柄、特にご自愛下さい。
初明り詩神歌神に手を合はせ 浪雅
代表世話人 柏田洋征
代表世話人 柏田洋征
|